今回、島根県商工会青年部連合会 小泉会長と次期会長予定者の三上 理事に同行させて頂くかたちで、1/23(木)・1/24(金)の二日間にわたって行われた令和6年度都道府県青連リーダー研修会に参加しました。初めて参加するにあたって、私は、商売について何か大切なことを一つでも学んで帰ろうという思いで臨んでいきました。
その中で私が気づきを得たのが二日目の講演でした。
はじめに、「地域経済再生と商工会」というテーマで、全国商工会連合会 地域経済再生本部長 宮窪大作氏による講演がありました。この方は、東日本大震災発災後に、第19代の全青連会長を歴任されており、その時に被災した青年部員を支援するため「100円玉募金」を創設された我々青年部の大先輩であり、島根に来られた際は、地方企業の人手不足解消について、ご自身の経験を交えて真剣に問題解決について語って頂いた事をよく覚えています。今回の講演でも、日本に約500万人いるとされる引きこもりやニートの方たちの就労支援を通した雇用創出の取り組みについて、熱心に語って頂きました。ご自身の会社で、ある失声症の青年を支援していく中で、始めは名前も挨拶も声を発することができない状態でしたが、諦めず粘り強く支援を続けた結果、数年後声を取り戻しはきはきと挨拶ができるまでに成長された体験を聞いたとき、私は、宮窪さんの青年に対する思いやりと、青年の成長が必ず、会社だけでなく地域社会の発展につながるんだという強い信念を感じました。ビジネスにおいて、仕組みやシステムを理解し、うまく活用する事は大事ですが、それに頼ろうとする姿勢では、宮窪さんのように人を成長させることはできない。大切なのは、思いを持ち続け、それを相手に伝えて、繋げていく事なんだ。それをしたから、青年は声を取り戻す事が出来たんだなと分かりました。 その時、私は仕組みやシステムなどのツールに頼ろうとしていることに気づかされました。
今回の研修では、宮窪さんをはじめ多くの熱い思いを持ったリーダーたちと交流することができました。参加した皆が「かけがえのない人たちと、かけがえのない地域の為に」という青年部宣言のもと仲間を思い、地元を思っているということを強く感じました。
私にとって人生初めての東京研修でしたが、同じ思いを持ったリーダーたちと、悩みを共有したり、地元の課題やこれからについて語らう機会を得たことは、今後活動をしていく中でとても勇気づけられる貴重な体験となりました。
大切なのは、思いを持ち続けそれを伝えていく事、伝えようと努力する事、そうしてはじめて宮窪さんと青年のように絆が生まれていく。絆が繋がれば、それが地域社会の発展に繋がっていく。その思いを胸にしまって、島根に帰りたいと思います。
島根県商工会青年部会連合会
副会長 安部 大樹