令和6年6月1日(土)令和6年度隠岐ブロック商工会青年部研修大会が隠岐の島町中町にある商工会館にて開催されました。今回来賓として島根県商工会青年部連合会 小泉 篤会長とsukimono株式会社 代表取締役 平下 繁親 氏をお招きし、始めに会長より祝辞が述べられました。隠岐の島町には初めてのご来島となり隠岐の空気を感じながら、当日は晴れやかな天気の中、とてもリラックスした様子でのあいさつとなりました。
隠岐の島町は、島根県の日本海に浮かぶ4つある有人島のうち唯一空港を有する人口1万2000人ほどの島で、島の周囲が約100kmの隠岐諸島で一番大きな島です。人口が多いと言っても、毎年200人前後人口が減り続けており、島内の若者は高校を卒業したら本土で就職し、そのうち島に戻るのは半数もいません。航路では、本土と隠岐を結ぶフェリーや高速船があり、本土へ渡る主な移動手段はフェリーとなりますが、本土との距離約60km片道2時間半~4時間もかかるため地理的にも人や物の移動や交流の足枷となっています。
島で商売をしていく経営者にとって厳しい環境の中、隠岐の島町商工会青年部は、谷村部長のもと島を盛り上げていくために、今大会は、隠岐ブロックの部員みんなが街づくりについて学び同じ志を持った他地域の同志との交流を深めていく中で隠岐の経済発展のきっかけ作りの一環として開かれました。
冒頭、会長のあいさつでは、隠岐の地理的なハンデを心配されつつも、隠岐にしかない魅力もたくさんあり、商工会活動を通してその魅力を島外に発信していくことを県青連としても応援したいし、他地域、単会との交流を深めていく中で、隠岐で商売をしているみなさんがチャンスをつかんでいく事を願っています。との熱い励ましの言葉を頂きました。
次に、街づくりを学ぶ講師としてお招きした 平下 氏による研修会が行われました。
この方は、現在地元江津市で空き家事業を主体に“地域の次世代の自然体を創る”を信念として有福温泉町一帯の町おこしに取り組んでいます。
閉店した飲み屋を若者の集まるBarとして再生させたり、廃館となったホテルをリーズナブルな価格で泊まれるようにリノベしたホテルを宿泊施設としても自身が運営する学校の研修施設としても利用できるようにしたりといった再生事業を通して全国から若者を呼び込み有福を再生していく活動を10年程続ける中で、46カ所あった空き家を今では20店舗出店させるまでに再生させることができたという実体験を語っていただきました。
また最後には、同じ志を持った仲間たちと地元をこうしていきたい、こうなってほしいというビジョンを共有し、共感していく事が必要で、例え意見が違ったとしても対話によって両立した新しい答えが生み出されることがイノベーションとなる。街づくりにはそれが必要になってくる。という組織論の原理原則を学ばせてもらいました。
初めて聞く言葉も多かったですが、商工会活動に当てはまることばかりで内容の濃い有意義な研修会となりました。この研修会を通して隠岐がより良い街になるようみんなで考え行動し、活かしていきたいと思います。
最後に今回隠岐に来ていただいて大切な言葉を下さった 小泉会長、平下様 本当にありがとうございました。